[Header]
はじめに
わたしは現在46歳(2019.12.19時点)ですが、30歳頃から「うつ病」で精神科に通院、服薬をしております。この約16年の間に、なかなか社会適応(うつ病の症状がによるもの)できなく何度も会社の転職を繰り返してきました。
たしかに、はたから見れば「辛抱が足りない」と捉える方もたくさんおられ、実際の話、肉親やパートーナーが全く理解してくれない、わかってくれないという苦しみは、とても辛いものです。
ここ最近の「メンタルヘルス」への関心とともに、偏見の目は多少ましになったと感じていますが、「メンヘラ」=「痛い子」という言葉の使用もあり、納得できない部分もあります。
今回「精神障害者保健福祉手帳」について記事を書かせていただきます、最後まで読んで頂ければ幸いです。
うつ病になって困ること
これは、たくさん困ることがありますが、わたしは、特に金銭的な面が辛いと感じています。実際にうつ病になると、どうなるか、わたしの例で簡素に言うと。
- うつで落ち込む(色々の症状がありますが、生活、就労に支障がでる)
- 仕事ができなくなる
- お金がなくなる
この、1〜3をグルグルと回ることになります。
今回の記事では触れませんが医療費に関しては「自立支援医療受給者証(精神通院)」で軽減・免除されるので、そういった方法も合わせて利用できます。
手帳の種類は3つ
- 身体障害手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
- 療育手帳
精神障害者保健福祉手帳とは
精神障害者保健福祉手帳は、一定程度の精神障害の状態にあることを認定するものです。精神障害者の自立と社会参加の促進を図るため、手帳を持っている方々には、様々な支援策が講じられています。また、各方面のご協力により、手帳所持者への支援がますます広がっていくことを願っています。
厚生労働省HPより引用
対象は
何らかの精神疾患(てんかん、発達障害などを含みます)により、長期にわたり日常生活又は社会生活への制約がある方を対象としています。対象となるのは全ての精神疾患で、次のようなものが含まれます。
- 統合失調症
- うつ病、そううつ病などの気分障害
- てんかん
- 薬物やアルコールによる急性中毒又はその依存症
- 高次脳機能障害
- 発達障害(自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害等)
- その他の精神疾患(ストレス関連障害等)
ただし、知的障害があり、上記の精神疾患がない方については、療育手帳制度があるため、手帳の対象とはなりません。(知的障害と精神疾患を両方有する場合は、両方の手帳を受けることができます。)また、手帳を受けるためには、その精神疾患による初診から6ヶ月以上経過していることが必要になります。
厚生労働省HPより引用
等級
1級 | 精神障害であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの(概ね障害年金1級に相当) |
---|---|
2級 | 精神障害であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの(概ね障害年金2級に相当) |
3級 | 精神障害であって、日常生活若しくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活若しくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの(概ね障害年金3級に相当) |
受けられる全国一律のサービス
- 公共料金等の割引
- NHK受信料の減免
- 税金の控除・減免
- 所得税、住民税の控除
- 相続税の控除
- 自動車税・自動車取得税の軽減(手帳1級の方)
- その他
- 生活福祉資金の貸付
- 手帳所持者を事業者が雇用した際の、障害者雇用率へのカウント
- 障害者職場適応訓練の実施
上記以外で、地域や事業者によって行われるサービスには違いがあります。
手帳の申請方法
- 申請は、市町村の担当窓口で行ってください。
- 申請に必要なものは次の通りです。
-
- 申請書
- 診断書又は、精神障害による障害年金を受給している場合は、その証書等の写し
※診断書は、精神障害の初診日から6か月以上経ってから、精神保健指定医(又は精神障害の診断又は治療に従事する医師)が記載したもの。(てんかん、発達障害、高次脳機能障害等について、精神科以外の科で診療を受けている場合は、それぞれの専門の医師が記載したもの。) - 本人の写真
- 申請は、家族や医療機関関係者等が代理で行うこともできます。
- 申請すると、各都道府県・政令指定都市の精神保健福祉センターにおいて審査が行われ、認められると手帳が交付されます。(なお、年金証書等の写しが添付されていれば、必ず手帳が交付されます。)
手帳の有効期限
手帳の有効期限は交付日から2年が経過する日の属する月の末日となっています。
2年ごとに、診断書を添えて、更新の手続きを行い、障害等級に定める精神障害の状態にあることについて、都道府県知事の認定を受けなければなりません。
自立支援医療受給者証(精神通院)と合わせて申請・更新で
「精神障害者保健福祉手帳」と「自立支援医療受給者証」は、最寄りの自治体で申請・更新をするのですが、この2つの更新時期を合わせてもらうことで、精神科の先生からもらう「診断書」の発行が1つで済みます。
診断書の発行に、3000円から6000円程度の費用がかかりますので、1回にまとめられれば節約になります。
まとめ
今回「精神障害者保健福祉手帳」についての記事を書きました。「うつ病」の症状が重い時に、このような自治体に申請するような気力・体力がない場合、家族等の代理の方に申請をしてもらうこともできます。
おわりに
私が取得した「精神障害者保健福祉手帳3級」というのは等級としては症状が一番軽い人たちということになります。しかしながら、その分、健常に近い見た目と、実際の状態が重い時の差があり、他者からみると外見では「普通」なのに、なぜ出来ないの?と思われる事がしばしば。
でも、
「自立」=「自分の力で、他者の助けなし」
では、ありません。
もちろん自分の状態を説明して助けを求めるのが困難なときもありますが、思い悩む時間を少しでも減らすためにも、身近な肉親、お医者さまに相談するのがいいと思います。
私のこの記事が、少しでも皆様、うつ病を患っている方の助けになれば、嬉しいです。
この記事がお役に立ちましたら幸いです。
では、また。
※本サイトの漫画やイラストはフィクションであり、実在の製品・団体・人物・地名とは関係ありません。
※本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っておりますが、その内容について保証するものではありません。
※本サイトの使用ならびに閲覧によって生じたいかなる損害にも責任を負いかねます。